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個人事業

【個人事業】個人事業主の節税対策を考える 節税無くしては利益を残せない個人事業の現状

2017年2月9日

目次

個人事業ノウハウ(サイト内リンク集)

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過去に掲載した記事も含めてご参照頂ければと思いサイト内にリンクを張っています。

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はじめに

個人事業主には節税対策が欠かせません。

一般の会社員と違い、個人事業主は年間の収入から経費を差し引いた金額が事業主の収入となります。

例えば、年間の売上が3,000万で経費が1,000万だった場合の個人事業主の控除前の収入は2,000万となります。

年収2,000万!と喜んではいられないのです。

もちろん、この収入から青色申告事業者は青色申告特別控除やその他控除が適用され所得税計算の基礎となる金額は更に低くなりますが、その他の節税対策を施さないと、ただただ国に税金を持って行かれて働き疲れで事業が終わってしまいます。

税理士さんと顧問契約を結んでいれば税理士側から色々と節税対策の提案を受ける事も可能ですが、個人事業主の場合は自分一人で確定申告をされる方も少なく無いはず。

そうなると、ある程度節税の知識が必要となります。

今回は、そんな個人事業主のための節税対策をご紹介したいと思います。

 

節税対策にも色々とある

保険で節税する

節税対策にも色々とあります。

住宅保険や生命保険なども所得税控除の対象とされますが、これらはごくごく当たり前の対策.....つまり、誰でも入っているものと思われます。

保険の対策については、節税目的で入られるというよりは自身の身に何かがあった時の備えとして入るべきもの。

ましてや事業主の場合、自身の身に何かがあった場合に負の遺産を遺族に残したまま他界するのはちょっと気が引けます。

私も事業主になってから真剣に考えて生命保険に入りました。

生命保険は最低限事業資金での借り入れを返済できる以上の戻りがあるように設定すると遺族に迷惑を掛けず、自分の亡き後も事業を継承してくれるものと思います。

自分にとっては悲しい現実なんですけどね。

 

年金型で節税する

サラリーマンが加入している厚生年金に比べて個人事業主が加入している国民年金は戻りが少ないのが現状です。

厚生年金はサラリーマンの収入からも控除されるうえに社員一人ひとりの厚生年金を会社側も負担して払ってくれているのでその分戻りが多くなります。

一方の個人事業主は自分自身で国民年金を収めていますが、その金額は年間でも25万程度と会社員の掛金の半分にも及びません。

そんな個人事業主のための第二の年金制度が確定拠出年金です。

詳しくは、下記の「確定拠出年金」にて触れます。

 

退職金型で節税する

個人事業主が積み立てた資金を事業から撤退後に退職金または年金として受け取ることができます。

事業従事中に掛けた掛金は全額損金に出来ます。

最大70.000円/月で掛けられますので、利益の発生が大きければ大きいほど加入するメリットは高まります。

掛金も最大の70.000円で掛ければ、老後に受け取る資金もその分大きくなります。

 

 

小規模企業共済

小規模企業共済は独立行政法人基盤整備機構が運営する共済制度で、個人事業主が事業を廃止した場合や会社役員が退職した場合などで共同経営者を退任したときなど老後の生活資金等をあらかじめ積み立てておく制度です。

分かりやすくいうと個人事業主や会社役員のための退職金制度です。

掛け金は全額損金として計上できる、つまり経費にできるのでこれが節税対策になります。
ポイントは年金として定めた期間にちょっとずつ年金として受け取るやり方と、退職金として退職後に全額を一括で受け取れるという点。

ただし、一括で受領した場合は、その金額に応じた所得税が発生してしまうので注意が必要です。

全国の商工会議所が窓口となっている場合が多いです。最寄りの商工会議所に相談してみましょう。

前章でもちょっと触れましたが、掛金は月額最低1.000円から最大70.000円の範囲で治めることができるので、利益率の高い事業などでは節税には大きく貢献します。

個人事業主の場合は事業で得た利益をただ銀行口座においていても税金の対象となるだけでなく、この大低金利時代ですから大した利息が付きません。

ましてや個人事業主の銀行の口座ともなると自分で好きなだけ出し入れが出来ますので、必要のない出費にまで手を出す可能性もあります。

節税+老後のための蓄えとして一石三鳥にもなるこの制度を使わない手はないです。

利益が出ていれば間違いなく税理士さんから勧められるはずですので、早いうちに加入した方がお得です。

詳しくはこちらです。
※(独立行政法人 中小企業基盤整備機構のウェブページに飛びます)。

 

生命保険

生命保険に加入していても、その掛金が控除の対象となります。

会社員の方だと、年末になると年末調整の準備等で「給与所得者の扶養控除申告書」という書類に名前・生年月日・世帯主名・住所を書いた上に押印し、生命保険の控除証明書と一緒に会社に提出していると思います。

個人事業者であっても、生命保険の掛金は控除の対象になります。

事業主本人は事業所得から経費を差し引いた額から各控除を引いた金額が所得になってしまうので、節税対策も抜かりなく行いたいものです。

事業を営んでいる事業者自身が生命保険に入っていても、その奥様(夫の個人事業を手伝って給与を貰っている場合は専従者)が生命保険に入っていない場合が良くあるそうですが、これは個人事業主自身が死亡した場合に負の遺産を遺族に残して苦労を掛けないためには当たり前のように掛けるようですが、奥様には掛けていないケースが多いそうです。

事業を手伝ってくれている奥様は事業を行う上での事業主の立派な右腕でありパートーナーでもありますから、万が一の事を考えるとそのリスクは絶大だと思います。

奥様にも生命保険を掛けてその掛金の支払いと受取人を事業主にすれは、事業主本人の所得控除になりますので、自分ひとりの生命保険を掛けているよりも当然控除額が大きくなりますので、節税にももしものリスクの時にも備えておいたほうが賢明ですね。

 

 

確定拠出年金

確定拠出年金は別名「401k」、または「DC」とも呼ばれます。

一見怪しいどこかの企業が金儲けの為の資金集めの為に行っている事業のように思うのは私だけでしょうか.....笑。

実はこれ、日本政府が定めた立派な公的年金ですのでご安心を。

厚生年金や国民年金は毎月の掛金が決まっていなくても将来戻ってくる金額は最低限保証されると言われていますが、このまま少子高齢化が加速すると破綻の危険性もあると叫ばれています。

確定拠出年金は個人事業者であっても一般の会社員であっても日本国民であれば誰でも加入できる個人型年金です。

上記で触れた代表的な公的年金との大きな違いは「自分の意思で運用を決断できる」といういわゆる自己責任型の年金です。

確定拠出年金は毎月納めた金額をどこかの期間で集約して運用するのではなく、加入すると自分専用の口座が開設されて運用されますので、破綻して戻って来ないというリスクは公的年金よりも少ないと思われがちですが、運用を自分で賄う訳ですから運用次第では戻りが少なくなる可能性もゼロではありません。

加入者自身ある程度の勉強が必要になります。

掛金は最低で1,000円/月、最大で68.000円/月で掛けられ、この掛金も全額所得控除が適用されます。

小規模企業共済と合わせて使うと節税効果は絶大です。

但し、確定拠出年金の場合、毎月の掛金が5.000円以下だと9割方運用に失敗(マイナス)してしまいます。

2017年現在では月の掛金が最低で20.000円以上でないとプラス運用に転じないと金融機関は見ているようです。

余談ですが、自分は毎月5.000円で掛けていましたが実績はマイナス数百円でした。近いうちに月にの掛金を増額しようと思っています。

 

 

事業主と専従者の収入の関係

専従者とは事業主である夫と生計を共にし夫の事業を手伝う奥様やご家族を総称して 専従者 という呼び方をします。

奥様が個人事業主の専従者(青色専従者と呼びます)になった場合、残念ながら扶養家族からは外れてしまい配偶者控除の38万円を受けられなくなってしまいます。

なので、奥様にはケチらずに年間でも最低38万円以上の給与を出さなければなりませんね。

また、事業主本人と専従者の給与を出来るだけ近づけたほうが所得税の税率を下げる効果が期待出来ます。

事業主本人だけ高額の所得であって専従者の所得が微々たるものであると、事業者本人の所得税の税率がどんどん上がっていき、結果的に事業主本人は払わなくてもいい税金をがっぽり持っていかれてしまいます。

ただ、専従者に給与を出す時点で「青色事業専従者給与に関する届出書」という書類を税務署に届ける必要があります。

これを定められた期間内に税務署に届け出ていないと専従者給与として帳簿に記載しても経費として認められないという事態に追い込まれます。

個人事業主は、専従者が増えた時点でひとりの専従者に対して最大でいくらの給与を支払うのか?という取り決めを専従者の人数分を税務署に提出する義務があります。

これは手間暇の面では個人事業者にとってのデメリットではないかと思います。

専従者の給与を増額するたびに税務署に届け出なければなりません。

法人ではいちいちこんな事しなくてもいい訳ですからね。

出すつもりはなくても最初から300,000円/月などで提出した方があとあと楽です。

実際の給与はそれ以下でも構わない訳ですから。

つまり、上限を決めるというだけの書類です。

また、このようなケースの場合、専従者の業務内容が大したもの(仕入れだけとか発注だけ、電話番だけ....など)では無い場合、つまり、世間の相場と見合わない給与を設定した場合、税務署からその給与額の正当性について問われる事がありますので、専従者である奥様には出来るだけ重要な仕事を任せて、その分の専従者給与を支払うと事業主本人の所得税の節税対策に繋がります。

でも、世帯収入が増えると児童手当も減額されますからね.....。

 

まとめ

今回は個人事業主の節税対策についてまとめてみました。

実際のところ政府の政策を見ていてると、個人事業主のなかでも比較的収入の多い事業主に対しての課税については累進課税による冷ややかなものを感じ、優遇されるのは法人各の企業ばかりです。

法人の内部留保の拡大による経営の安定化などの目的と思われますが法人税は年々減少傾向にあります。

実際に国の産業の根底を支えているのは個人事業主なんですよ!!と私は声を大にして言いたい!!.....と言いつつも、我々小市民は国の政策ありきで商売をしていますので、「そんなに収入があるのならちまちま節税なんかしてないでさっさと法人化しろ!」と国に言われてお終いな気がします。

ぶっちゃけると、年間600~800万程度の利益が残せるのなら黙って法人化のほうが賢い選択なのでしょうね。

ただ、法人化もいい面もあれば悪い面もあります。

各諸会費等も高額になりがちですし、個人事業者に比べて法人になると税理士報酬も数倍に跳ね上がります。

取引銀行や取引先、顧客は法人化したことで安心して取引もできるでしょうし評価もしてくれるでしょう。

ただ、管理するのも大変です。

労働基準監督署や社会保険事務所とのお付き合い始まりますし色々な会合や大会等に呼ばれることも多くなるでしょうし、協賛金の依頼件数も増えてセールスの電話の本数もきっと多くなります。

って、法人のデメリットを並べてしまいましたが、実際の所はメリットのほうが多いです。

メリットがなければ日本中こんなに会社が増える筈も無いのですからね。

個人から法人成りする記事につていは、こちらでも触れていますのでよろしければご一読ください。

それでは。

 



 



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